中世ルネッサンス音楽、それにまつわる書籍やCDを紹介 します。
(1)グレゴリオ聖歌

グレゴリオ聖歌
グ レゴリオ聖歌
グレゴ リオ聖歌のリズ
ム解釈としてカトリック教会がもっとも正統と認めるソレーム唱法の本場、サン・ピエール・ド・ソレーム修道院の聖歌隊が歌うグレゴリオ聖歌


グレゴリアン・チャント・ベスト
グ レゴリアン・チャント・ベ...
ヒーリング・ブームの先駆けとなり、90年代半ばに全世界で1000万枚のセールスを記録したシロス修道院合唱団のグレゴ リアン・チャント。聴きどころを1枚にまとめた初のベストが登場。


復活祭のグレゴリアン・チャント / 永遠のヒーリング・ヴォイス
復 活祭のグレゴリアン・チャ...
大変詳しいライナー・ノーツで『復活祭のグレゴリアン・チャント』が良く分かるのみならず,グレゴリオ聖歌全般のことも ざっと分かる。歌詞対訳もしっかりしていて,良心的。

ヨー ロッパ音 楽の起源
  ヨーロッパ音楽の歴史は、ローマ・カト リック 教会音楽からはじまる。それ以前にもヨーロッパ音楽は当然存在したであろうが、楽譜(ネウマ譜)とその演奏の伝統が現代まで残っているという意味で、10 世紀 前後がヨーロッパ音楽の歴史の始まりとされる。ヨーロッパ音楽の歴史は中世から始まるのである。当時、音楽は典礼に欠くことのできないものとされ、教義の 中で重要な意味を持っていた。音楽は毎日の礼拝 の一部として重要な位置をしめ、学問、教育体系の一端を担う重要なものであった。音楽の研究はあらゆる階層の聖職者にとって基礎的な知識であった。そこで 行われていた音楽はグレゴリオ聖歌である。
教 皇グレゴリウス1世と典礼の統一
  グレゴリオ聖歌という名前はグレゴリウ ス1世(590-604)から来ているが、彼がこの聖歌を定めたとは考えられていない。レオ1世(440-461)やグレゴリウス1世はローマで行われて い た典 礼の様式を従うべき基準とし、それをローマ司教の監督下にある地域に守らせようとした。グレゴリウスはそれらの地域に使節団を派遣して基準からの逸脱がな いか監督したのである。その結果、8世紀にはフランク王国の支配下にあった地域が統一され、その地で行なわれていたガリア式典礼の伝統は絶えた。11世紀 までにはスペインがローマ式典礼に従い、モザベラ式典礼はいくつかの地域を除いて行われなくなった。イタリアでアンブロジウス典礼が生き延びているのは、 聖アンブロジウスがミラノ司教として初期のキリスト教会で重要な地位を占めていたおかげである。イギリスではセーラム式典礼を除いて根絶やしにされた。こ のように典礼の統一の歴史は長い時間が必要であった。最終的に統一されるには16世紀のトレントの宗教会議(1545-63年)まで待たねばならなかっ た。
典 礼の様 式
  ローマ式典礼では、1日の礼拝は以下のよ うに行われる。

朝 課 Matutinum
夜明け前
賛課
Laudes
日の出、午前3時頃
第一時課
Prima
午前6時頃
第三時課
Tertia
午前9時頃
ミサ
Missa
午前10時頃(時として第六時 課
   あるいは第九時課の後)
第六時課
Sexta
正午頃
第九時課
Nona
午後3時頃
晩課
Vesperae
午後6時頃
終課
Completorium
日没、晩課のすぐ後

 この聖務日課を忠実に守ったのは修道院だけで、教会での一般の信者はミサと晩課だけ、またはミサだけを行った。ミサは典礼の中でもっとも複雑な構造を持 ち、 典礼の中で中心的な役割を持っていた。ミサ以外の礼拝は大時課と小時課とに分けられる。大時課は、朝課、賛課、晩課、終課で、のこりが小時課である。どの 礼拝でも詩篇唱が中心であるが、小時課はもっとも単純な構造をとっている。
ミ サの構 造
  ミサの形が正式に定められたのは7世紀こ ろのことである。前半部分はSynaxis(初学者たちのミサ)として知られ、キリスト教の教育制度が原型になっている。後半のEucharist(聖 餐)はきリスト教徒の信条を表すものとなっている。




Introitus
(入祭唱)
固有文
Kyrie
(あわれみの賛歌)
通常文
Gloria (栄光の賛歌)
通常文
Collecta
(集禱文)

Epistola
(書簡)

Graduale
(昇階唱)
固有文
Alleluia
(アレルヤ唱)
固有文
Tractus
(詠唱)―アレルヤ唱の代わり に歌う
固有文
Evangelium
(福音書朗読)

Credo
(信仰宣言)
通常文
Offertorium
(奉献唱)
固有文
Secreta
(密誦)







Praefatio
(序誦)
Sanctus
(感謝の賛歌)
通常文
Canon

通常文
Agnus Dei
(平和の賛歌)
通常文
Communio
(聖体拝領唱)
固有文
Postcommunio
(聖体拝領後の祈り)

Ite missa est
(終祭唱)
通常文
Benedicamus
  Domino
(主を称えまつらん)―イテ・ ミサ・エス
トの代わりに歌われる


 通常文(Ordinarium)とは、歌詞がいつも同じで変わることがない聖歌で、そのためにあまり重要視されなかった。音楽的にも単純なものが多く、 訓練を受けていない会衆や聖職者によって歌われた。歌詞も聖書から取られたものではないので、特定の祭日に結びついたものではない。それに対して固有文 (Properium)は専門の聖歌隊によって歌われ、歌詞も聖歌から取られ、特定の祭日の礼拝と関係がある。祭日の重要度によって音楽の作りも異なって いる。あまり重要でない祭日の固有文はコモン(Common)としてまとめられている。
聖 務日課での聖歌
  ミサ以外の聖務日課でも詩篇が重要視さ れ、朗唱の仕方もいつも決まったものであったが、聖務日課の前後には短いアンティフォナ(交唱)が歌われた。また、大時課では聖書からの引用が歌われ、カ ンテイクム(歌の意)と呼ばれる。
 アンティフォナは独唱と合唱の掛け合いの意味であるが、聖母マリアを称える4つのアンティフォナが有名である。「アルマ・レデムプトーリス・マーテ ル」、「アヴェ・レジーナ・チェロールム」、「レジーナ・チェリ」、「サルヴェ・レジーナ・」のうちの一つが賛課と終課で歌われた。
 カンティクムは歌詞を聖書から取ったイムヌス風の聖歌で、聖務日課の基本的部分である。日曜や特別の祝日の朝課で歌われる「テ・デウム」、賛課で歌われ る「ベネディクトゥス」、晩課で歌われる「マニフィカト」、終課で歌われる「ヌンク・ディミッティス」などがある。
 これらの聖歌はのちの時代に多声楽曲としてしばしば作曲された。

中 世の音楽観
  中世の教育制度では七自由学科と呼ばれる 学科があった が、そのうち、文法、修辞学、弁証法は三学科(trivium)として知られ、論理的な考え方と表現方法を教える基礎学科であった。算術、幾何、音楽、天 文学の四学科(quadrivium)では数と比例の研究を通して世界の調和と神の創造について学んだ。算術で数についての定義や基礎を学び、幾何で数の 調和を空間的・物理的に測定することを学ぶ。つぎに、音楽では数の調和を音によって測定することを学び、最後に天文学では音楽で学んだ比例関係を通して天 体の運動を理解できるようになる。
 このような考え方はギリシャの哲学の流れを汲むもので、プラトンやアリストテレスは音楽が世界の構造を理解するために重要なものと考えた。音程は世界を 支配する「数の比例」から導きだされると考えたのである。
 ボエティウス(470?-525)はこの考え方を「De Musica」という書物に書き表したが、この書物はその後の時代に大きな影響力をもつことになった。その書でボエティウスは音楽の領域を「器具の音楽」 (musica instrumentalis)、「人間界の音楽」(musica humana)、「世界の音楽」(musica mundana)の3段階に分けた。
 「器具の音楽」では、モノコルドという一本の弦を張った楽器を用い、弦をさまざまな長さに分割するための法則が教えられた。「人間界の音楽」では器具の 音楽で学んだ比率が人体の左右対称性など、自然界の基本になっていることが示され、神の創造物一般の理解について応用される。「世界の音楽」ではこの比率 が惑星の運動や惑星と太陽の相互作用にも存在し、この比率関係が合理的に作用して天体の音楽を生み出しているとされる。
 このように中世では音楽は世界(神の創造物)を理解するために重要なものであって、音楽を通して偉大な真理が顕現し、音楽は大宇宙を映し出す鏡であっ た。音楽は楽しむためにあるのではなく、神の創造の完全性を理解するための手段だったのである。

聖歌の記録
  典礼の形式は7世紀にほぼ完成した形をとるようになった。聖歌は単旋律で歌われたが、それがどのように歌われたかは完全にはわかっていない。典礼の統一の ために、音楽にも統一性が必要になってくると、それを書きとめるための楽譜を作る試みがなされるようになった。最初の記譜法は聖歌の歌い手たちが旋律の形 を思い出すために記したものである。旋律の上がり下がりを暗示する程度のもので、正確なものではなかった。線とその間を使って音の正確な高さを示す方法が 用いられるのは9世紀になってからである。その方法を記述し、広めたのはグィード・ダレッツィオ(991頃-1033以降)であった。彼の理論はその後の時代に大きな影響を与えたが、聖歌の具体的な歌い方については触れていない。
聖歌の変容−トロープス・セクエンツィア
 典礼が統一され、厳格な規則に従うようになると、そこで用いられた音楽にも自由さがなくなってくる。そこで、こうした古い音楽に新しい要素を加 えようとする努力がなされるようになった。その中でもっとも早く受け入れられたのはイムヌス(賛歌)である。イムヌスとは「はやり歌」の旋律を用いて、信 仰的な内容を持った新しい歌詞をそれに付けることによって作られた聖歌で、聖アンブロジウスによって布教活動に大いに活用された。イムヌスはその後ひとつ の音楽形式として認められるようになり、詩人が新しい歌詞を付けるだけでなく、音楽家が新しい旋律をつけるようになった。そして、聖務日課の中に多く取り 入れられて重要な役割を果たすことになった。しかし、典礼の中に組み込まれていくうちに「はやり歌」の素朴さが失われていき、他の聖歌との区別がなくなっ ていった。
 このように、既存の旋律に新しい言葉を付けたり、新しい旋律を付けたりする方法は一般にトロープス(Tropus)と呼ばれ、他の聖歌にも同じような現 象が起こるようになった。その中でもっとも重要なものはアレルヤのメリスマ(終わりの部分にあるユビルスと呼ばれる長大な母音唱)に付されたもので、セク エンツィアと呼ばれる。セクエンツィアは非常に人気のある表現形式となり、16世紀のトレントの宗教会議でトロープス・セクエンツィアが原則禁止となるまでの間、ほと んど毎日ミサの中で使われた。

イエスという男
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書物としての新約聖書
書 物としての新約聖書
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中世音楽の精神史―グレゴリオ聖歌からルネサンス音楽へ
中 世音楽の精神史―グレゴリ...講談社選書メチエ (126)
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グ レゴリオ聖歌セミオロジー 古楽譜記号解読解釈 ウージェーヌ・カルディーヌ著
音 楽史の中のミサ曲 相良 憲昭著: カトリック教会のミサは何百年もの間、世界中のどこでもラテン語で、同じ式次第で行われてきた。知られざる名曲の宝庫のようなミサ曲をとりあげ、カトリッ クのミサの歴史、ミサ曲の歴史を紹介する。
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音 楽の宇宙―皆川達夫先生古希記念論文集 皆川達夫先生古希記念論文集編集委員会編集: NHK・ AM『音楽の泉』でお馴染みの皆川達夫立教大学名誉教授に、第一線で活躍する同僚、門下生が贈る論文集。中世・ルネサンス・バロック・古典派・ロマン派・ 現代の音楽、キリシタン音楽、洋楽受容、民族音楽、音楽社会学、音楽教育学、美学、歴史学、美術史など多彩な分野の論文全50編を収録。

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グレゴリアン・チャント ~グレゴリオ聖歌 グレゴリアン・チャント ~グレゴリオ聖歌
シロス修道院合唱団
話題の{奇蹟}盤登場!!#発売からわずか3ヶ月で25万セットを売りつくしたというクラシック界では前代未聞の驚異の1枚。スペインでグレゴリオ聖歌 が,しかも20年前の復刻盤がなぜこれほど爆発的に売れたかは今もって不明。残響の美しさが集団催眠的媚薬?
グレゴリオ聖歌~聖ベネディクト修道院長の記念日 グレゴリオ聖歌~聖ベネディクト修道院長の記念日
ソレム唱法をベースに新しい研究成果を交えたヨッピヒ神父指揮によるグレゴリオ聖歌。聖務日課を東方教会から西方教会に導入した聖ベネディクトの祝日のた めのミサと聖歌集を収録。
グレゴリオ聖歌集[聖週間の音楽] グレゴリオ聖歌集[聖週間の音楽]
スコラ・アンティクワ
⟪デッカ・中世&ルネサンス文庫⟫の1枚。定量リズムによる演奏ということで話題を呼んだ演奏。流麗でロマンティックなソレム唱法より、無骨な素 朴さが特徴。少人数による完璧なアンサンブルが聴きもの。
グレゴリアン・チャント〜エター グレゴリアン・チャント〜エター
指揮: エストラダ神父(グレゴリ)
さあ,これは何番煎じだ。{どぜう}はまだ居るのか。とは言え,「グレゴリオ聖歌」には幾多の名盤を生んでいるアルヒーフ/ポリドール,「グレゴリアン・ チャント」に呼び名は変わっても中味の確かさはそのまま。クリスマスを2種の歌唱で聴き比べるのも興味深い。
Music of St. Paul's Cathedral [FROM US] [IMPORT]Music of St. Paul's Cathedral
Wilfrid Swansborough
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Allegri: MAllegri: Miserere and other Choral Masterpieces [FROM US] [IMPORT]iserere and other Choral Masterpieces
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[FROM US] [IMPORT]
Hear My Prayer [FROM US] [IMPORT]Hear My Prayer
作曲: Gregorio Allegri, Johannes Brahms, その他
[FROM US] [IMPORT]
O Mistress Mine [FROM US] [IMPORT]O Mistress Mine
作曲: Anonymous, Thomas Campion, その他
[FROM US] [IMPORT]
グ レゴリアン・チャント
今さらグレゴリオ聖歌がブームだなんて,いったい誰が作ったものなんだろうか。グレゴリオ聖歌は聖書と同じで,キリスト教世界では当たり前の音楽だと思っ ていた。このアルバムは,確かに耳あたりのいい選曲だし,それなりの歌唱だけど。

グ レゴリオ聖歌集
指揮: グレゴリ・エストラダ神父, ゴーデハルト・ヨッピヒ神父, その他
グレゴリオ聖歌集
ウィーン・ホーフブルクカペルレ・コーラルスコラ
クリスマス当日の日中に行われるミサとイブのミサを中心に収められている。新しいバチカン版のミサ聖歌集にもとづいたものである。グレゴリオ聖歌は一種の メディテーション音楽で,喜多郎を初めとするシンセ音楽とも意外に近いところにあるのが判る。
復活祭のためのグレゴリオ聖歌集
演奏: ランドン
〈グレゴリオ聖歌〉降誕節のグレゴリアン・チャント
カントーリ・グレゴリアーニ
グレゴリオ聖歌
ミュンスターシュヴァルツァハ修道院聖歌隊
伝統ある古楽レーベル{アルヒーフ}の代表的な名盤を1枚1800円で楽しむ⟪アルヒーフNEW#BEST#50⟫。ヨーロッパ音楽の源流であるグレゴリ オ聖歌に心洗われる。
グレゴリオ聖歌集
ウィーン・ホーフブルクカペルレ・コーラルスコラ
宗教音楽の,いやヨーロッパの音楽のふるさとであるグレゴリオ聖歌。古い音組織{旋法}に基づくその単旋律は実に甘美で神秘的,新鮮であり,中世の歌声の こだまそのもののように響くこの歌声,どこかエロティックでさえある。
グレゴリオ聖歌/主の受難
聖グレゴリオの家聖歌隊
研究・実践でキリスト教音楽を追求する団体として我が国を代表する「聖グレゴリオの家」。大家ヨッピヒ神父の指導の下に,橋本周子率いる28名の混声斉唱 でキリストの受難と復活を見事に歌い上げている。グレゴリオ聖歌の理念・在り方がよく理解できる解説もいい。
グレゴリオ聖歌「待降節」
ローマン・バンヴァールト神父
東京・久留米市にある聖グレゴリオの家の聖歌隊(指導,橋本周子氏)がスイスのベネディクト会修道院の指揮者バンヴァールト神父の薫陶を得たその成果を問 うもの。10世紀の写本121に従って発音・発声を整えたもので豊かな情感が湛えられていて美しい。
グレゴリオ聖歌 主の復活
指揮: ヨッピヒ(ゴーデハルト)
大家ヨッピヒの下,聖グレゴリオの家聖歌隊の約30名の男女が復活祭の典礼曲をア・カペラで歌ったもの。この種の音楽に{癒し}を求める人が多いようだ が,これは世俗から隔絶された禁欲的な響きではなく,生身の人間を感じさせるヒューマニックな出来

グ レゴリオ聖歌(男性)
ノヴァ・スコラ・グレゴリアーナ
グレゴリオ聖歌「クリスマスのミ
演奏: 水島良雄, 聖グレゴリオの家聖歌隊
とぼけた顔の熊さんが,いったいマリア様に何をお願いしているんでしょうか。要するに「聖母マリアのためのミサ曲」で締めくくったから,こういうタイトル なのね。でも,グレゴリオ聖歌に親しむいい機会かもしれない。できれば男声だけで聴きたかった。
グレゴリオ聖歌 レクイエム/死者のための典礼
演奏: ヨッピヒ
グレゴリオ聖歌/レクイエム

サン・ピエール・ド・ソレーム修道院聖歌隊
この「レクイエム」には{怒りの日}が無い。これは新典礼暦に準処した1974年の版を使っているからだそうで,ファーレ等に見られる,安らかなものに近 い印象だ。歌唱も,昔の過度にロマンティックなソレム唱法からの脱却が感じとれる。
グレゴリオ聖歌/聖母マリアの祝日
サン・ピエール・ド・ソレーム修道院聖歌隊
ローマ・カトリック教会の典礼の中で聖母マリアの占める位置は中々重要なもので,祝日も少なくない。そうした日には共通のミサが定められていて,このディ スクには,それらの聖歌の中からミサと,聖務日課の終課で毎日歌われる交唱が収められている。
グレゴリオ聖歌/復活祭・白衣の
サン・ピエール・ド・ソレーム修道院聖歌隊
グレゴリオ聖歌はエロティックである。というとおこる人もいるかもしれないが,歌う(祈る)側もそれを聴く側も陶酔の境地へと入る一種のドラッグ的役割が あるのじゃなかろうか。神へ接近するのにシラフじゃこまる。ソレム唱法は特にそうだ。

グレゴリオ聖歌/聖ベネディクト修道院長

作曲: ラングレ(ジャン)、指揮: クレール(ドン・ジャン)、演奏: ゲー(ドン・クロード)
西洋音楽の歴史を遡ると辿り着くのがこのグレゴリオ聖歌。まだ和音という概念が生じる前の単旋律の音楽だ。このCDでは実際のミサに則った曲順で,修道院 聖歌隊によって歌われている。プロの歌手のような響く発声ではないが素朴で暖かい歌声に心が落ち着く。